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海野勝珉の「蘭陵王置物」

  • 執筆者の写真: gagakuasia
    gagakuasia
  • 2010年7月28日
  • 読了時間: 2分

以前、東京国立博物館で開催されていた、 「皇室の名宝展」から「蘭陵王置物」を紹介しました。

明治期を代表する彫金師・海野勝珉(うんの・しょうみん)(1844-1915)の作です。

この「蘭陵王置物」で第三回国内勧業博覧会で妙技一等賞を受賞しています。

「蘭陵王置物」の制作に当たっては、 当時「蘭陵王」を伝承していた楽師、辻高節氏に就いて装束や面、舞動作や姿勢などの教示を受けたといいます。

この「蘭陵王置物」が制作されたのは明治23年(1890年)。 ちなみに明治初年の楽人の資料を見てみると、 「南笙  従五位下左将監  辻 少将監物 狛 高節」とありました。 

南都出身の笙の家であることがわかります。

現在、宮内庁楽部には辻姓を継ぐ楽師はいらっしゃいませんが、現在首席楽長でいらっしゃる安斎先生は辻寿男先生より「蘭陵王」を伝承しています。

「辻流 蘭陵王」

無駄な動きを極限まで省き、非常に洗練を極めた舞ぶりです。

今回この海野氏の彫像が辻氏の舞人をモデルにして作られたことを知ると、たいへん感慨深いです。 さらにこの彫像がすごいのは、面の眼球が動くようになっていること、そして面を外すと舞人の顔が見られるようになっていることです。

舞人の顔はモデルとなった辻高節氏でしょうか。

次の機会にはぜひ、面を外した形での展示を期待したいですね。

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