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孫の才能
- gagakuasia
- 2014年6月27日
- 読了時間: 1分
孫の成長と豊かな才能を喜び、目を細める祖父母の姿は今も昔も変わりません。

祖父の手に抱かれているのは、貞数親王。 清和天皇の第8皇子で、 舞の名手として知られていたそうです。 『日本三大実録』によれば、 陽成天皇が主催した、皇太后藤原高子の四十賀で「陵王」 を 藤原時平の元服でも「散手」をそれぞれ舞った記録があります。 陵王を舞ったときはわずか8歳。(散手の時は12歳) 先の絵は、この陵王を舞った時のもので、 その舞ぶりを見ていた外祖父の中納言在原行平が、舞台下でよろこんで親王を抱きかかえたというエピソードによるものです。 立派に舞人を務めた孫を誇らしく、愛おしいと思う一方で、 天皇をはじめとした上達部たちの前で面目を保ったよろこびもあったのかもしれませんね。 ちなみに行平自身も、かつて文徳天皇の御代に須磨へ流された際に、流れ着いた木片から一絃琴である須磨琴を作ったとも言われており、やはり楽とのゆかりもある人物です。
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