笙を学ぶ ~天の光を奏でる~
平安時代の書物には「天から差し込む光」をあらわるとされた、神秘的な音色が特徴の笙。
その楽器の形状は「鳳凰が羽を休めている」姿であるとして「鳳笙(ほうしょう)」とも呼ばれます。
⇒笙についてより詳しく見る(三田徳明雅楽研究会ページ)
【鳳笙の特徴】
主に唐楽や朗詠、催馬楽で活躍
中国を経由して伝来した楽曲群・唐楽(とうがく)に用いられるほか、朗詠や催馬楽といった歌謡の付物(伴奏)にも演奏します。
和音を奏で、楽曲の進行を導く
メロディではなく和音を奏でることで、旋律を支え補助する役割を担っています。
音程の基準を示すだけではなく、笙が生み出すダイナミズムによって楽曲の進行が導かれ、
まさに雅楽演奏の根幹をなす楽器であるといえます。
楽曲の演奏中は絶えず音色を響かせる
笙という楽器のリードは呼気・吸気いずれの場合にも全ての音が鳴る仕組みになっています。その特徴を生かし、楽曲の演奏中は呼吸とともに音色を絶え間なく奏でることができます。
【お稽古および楽器取扱】
楽器を焙る
楽器を炭火で焙り温めます。竹の下の部分にリード(舌)がついており、楽器に息を入れることでこのリードが振動し音が出る仕組みになっています。演奏のはじめにはこのリードが動くように、また演奏の合間と終わりには息と一緒に入った水滴を飛ばし、リードに汚れが付き、音律が狂うことを防ぐためです。
笙のお稽古はまずこの「笙を焙る」ことから始まります。
唱歌を歌い楽曲を覚える
お稽古では、「唱歌」(しょうか・しょうが)という曲ごとに決まった歌を歌い、旋律、拍子、間を身につけて行きます。
笙の場合には、旋律を奏でませんが、篳篥の旋律に笙の合竹(※1)の名前をのせて歌います。
※1 合竹・・・あいたけ。17本の竹のうち15本にリードが付いており、その竹を5~6本同時に鳴らして和音を奏でる。その組み合わせは決まっており、乙(おつ)、一(いち)などの名前がついている。竹の一本一本に付いている名前とはまた別のもの。
-鳳笙について Q&A-
Q.1 楽器は高いのでしょうか?
A. 比較的安価な入門用の楽器(樹脂製)ものは10万円程度で入手ができます。また本管という正式な楽器の場合には70万円ほどからあります。
なお、講座時間中のみ貸し出すことができるレンタルもありますが、ご自宅に持ち帰ることができないため、できればご自身の楽器を準備される事をおすすめします。
Q.2 焙るための道具はどうすればいいですか?
A.古来、炭火をおこして楽器を焙るのが本義ですが、現代では建物の構造や、消防法など安全上の理由から、通常のお稽古では炭火を用いず、電熱器で代用しています。よみうりカルチャー講座では教室に電熱器の準備がありますので、持参する必要ありません。ただしご自宅での稽古用には電熱器を用意したほうがよいでしょう。楽器屋さんで購入が可能ですので詳しくは講師にお尋ねください。
Q.3 楽器の手入れなどはどのようにすればいいでしょうか?
A. 演奏を続けていくうちに、リードに汚れがつくなどして音程に誤差が生じてきます。誤差を調整するだけでしたら「調律」、また汚れなどを落とし、リードのメンテナンス全面的にをするのであれば「洗い張り」と、楽器の状態によって対処が必要です。それぞれ有料となりますが講師にご依頼ください。